2013年10月26日土曜日

人間は動物じゃない

「分類」を勉強するための読解問題に取り組んでいるとき、ちょうど「植物」という単語が出てきた。

ひらい「『生物』。これは何と読みますか?」
学生「せいぶつ!」
ひらい「そうですねー。生物に『植物』と『動物』があります。
これが『分類』ですねー。
植物には何がありますか?
木、草、きのこ…
動物には何がありますか?
犬、牛、カエル、魚…
『人間』も『動物』ですねー」

ここで、学生全員が爆笑。
キョトンとするひらい。

学生「先生、人間は動物じゃありません!」

ええーー?! 何ですと?

ひらい「人間は動物でしょ? 動物じゃなかったら何なの?」
学生「先生、人間は人間です」
ひらい「ええ?!! じゃあ、生物は、動物・植物・人間、ってこと?」

大きくうなずく学生たち。

ひらい「いやいやいや、ほ乳類…って言ってもわからないだろうけど、
ほら、サルとか…」
学生「(再び爆笑して)先生、人間とサルはぜんぜんちがいます!」

ええーー!
違うけど!!
違わないじゃん!!!

動揺しきったひらいに対し、学生は上から目線で
「日本では、人間は動物ですか?」と聞いてくる。
「日本では」っていうか、全世界的に人間は動物じゃないの?
なんで日本人だけ理性がないみたいになっちゃってるの?
おかしくない? おかしいよね?!

さて、この件があまりに衝撃的だったので、引き継ぎノートに書いたら
それを読んだウズベク人の先生が
「確かにウズベキスタンでは、植物・動物・人間、で習いますね。
学校の科目もそうなってるし」と言う。

そういえば、最近、ロシア語のレッスンで

Биология (生物学)
1) ботаника (植物学)
2) зоология (動物学)
3) анатомия и физиология (解剖学及び生理学)

なんて言ってたっけなあ。

同僚の先生は、イスラム教的にも、人間と動物は別だ、と。

さらにそれを聞いていた法律の先生も
「法律でも動物と人間は違いますよね。
動物には所有権とか権利がない。
むしろ植物と動物が同じで、人間が別。
社会主義も、人間と動物が違うということから出発してるでしょう?
資本主義では人間は動物だけど、社会主義では人間と動物は別なんですよ」
とおっしゃった。

宗教的にも、生物学的にも、社会学的にも
どの観点からもこの国では人間は動物ではないわけで
そこでガイジン教師が「人間は動物でしょう?」
って言ったら、確かに笑ってしまうだろう。

でも、人間だって動物だよね!

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